日本バプテスト仙台基督教会
若者から老人まで喜び集う街のオアシス
Japan Baptist Sendai Church of Christ
北四番丁通信
「北四番丁通信」とは、仙台教会で日曜日ごとに発行している「週報」の巻頭言です。牧師および複数の教会員が執筆を担当しています。
当教会は1955年に仙台市の北四番丁沿い・旧奥州街道近くに設立されましたが、「北四番丁」という地名は、400年以上も前に城下町が造られた当初からの由緒ある地名で、江戸時代は武家屋敷が連なっていた地域でした。
歴史の流れと共に町並みも住む人々もどんどん変わっていきますが、いつの世においても変わることのない真理の言葉を、仙台教会に許されている時間の中で、たゆむことなく宣べ伝えていきたいと私たちは願っています。
被爆樹木クスノキ
2024年11月10日 川股真理(教会員)
長崎に旅行する機会がありました。友達と一緒にレトロな路面電車で移動し、教会、港、稲佐山、オープンした長崎スタジアムシティなどを巡ってきました。世界遺産「大浦天主堂」の中でキリシタンの絵を実際に観たり、出島で長崎の歴史に触れたりすることもできました。子育て中に絵本配本を頼んでいた童話館、併設している祈りの丘絵本美術館に行くのは私の長年の夢で、それが今回、叶いました。
印象に残ったのは長崎市坂本にある「被爆樹木クスノキ」です。樹齢500~600年の幹が8メートルもあるクスノキ。長崎の原爆を受けながらもその2ヶ月後に新芽が芽吹いたそうです。 2本のクスノキ。枝や葉が生い茂って生命力に溢れています。しばらく見上げていると風で葉音が聞こえました。幹に触ってみるとその大きさに驚いたり、「今も生きている」と感じました。
クスノキ
作詞・作曲 福山雅治
我が魂は この土に根差し
決して朽ちずに 決して倒れずに
我はこの丘 この丘で生きる
幾百年越え 時代の風に吹かれ
片足鳥居と共に人々の営みを
歓びを かなしみをただ見届けて
我が魂は 奪われはしない
この身折られど この身焼かれども
涼風も 爆風も五月雨も 黒い雨も
ただ浴びて ただ受けてただ空を目指し
我が魂は この土に根差し
葉音で歌う 生命の叫びを
長崎出身のシンガーソングライター福山雅治さんがクスノキの歌を作るまでに24年かかったそうです。長崎の地で、この歌を生で聞けたことも感無量でした。被曝最後の県にしていこうと長崎の学校では平和について学び、このクスノキを合唱したりしているとのことです。2024年のノーベル平和賞は、被爆者の立場から核兵器廃絶を訴えてきた日本被団協、日本原水爆被害者団体協議会が受賞することになりました。タイムリーなニュースに一層胸が熱くなりました。
世界では、今も争いが絶えませんが、平和な世界を作っていけるよう、私も日々行動し、祈っていきたいと思います。