top of page

北四番丁通信

 

「北四番丁通信」とは、仙台教会で日曜日ごとに発行している「週報」の巻頭言です。牧師および複数の教会員が執筆を担当しています。

当教会は1955年に仙台市の北四番丁沿い・旧奥州街道近くに設立されましたが、「北四番丁」という地名は、400年以上も前に城下町が造られた当初からの由緒ある地名で、江戸時代は武家屋敷が連なっていた地域でした。

歴史の流れと共に町並みも住む人々もどんどん変わっていきますが、いつの世においても変わることのない真理の言葉を、仙台教会に許されている時間の中で、たゆむことなく宣べ伝えていきたいと私たちは願っています。

暗闇の中で声と光を

2023年12月3日 宇都宮 毅(牧師

 皆さんと共に、クリスマスをお祝いできることを嬉しく思います。しかし、クリスマス
が嬉しい時となるということは皮肉なことに、この世に希望が無く、暗闇が深いからとい
うことになるでしょうか。今年も良い年にと思っていましたが、世界中で戦争や紛争が行
われ、命が第一とされず、小さくされた者たちが迫害されてしまいました。
 カール・バルトは「主の御使が現れ、そのみ告げを聞いたのは、戸外にいた人々、野宿
していた羊飼いたちであった。彼らはその後最初の者として召された人々に加わった」と
述べています。羊飼いたちは戸外に、ユダヤ社会から差別され、排斥された場所にいたか
らこそ、この世の暗闇を知っていました。だからこそ、声に、光に敏感だったのです。私
たちも、この世の暗闇を知り、声に、光に敏感である必要があるでしょう。そのためには
共感性と寄り添う思いが必要とされます。あのマザーテレサが愛の反対は無関心だと言っ
ています。今やこの世界は無関心に覆われています。暗闇が支配していようが、希望がな
かろうが、そこで苦しんでいる人たちの声に耳を傾けている人たちがどれほどいるでしょ
うか。そして誰が苦しみや悲しみの声を挙げているでしょうか。私たちはその声に耳を傾
けたいと思うのです。あの羊飼いたちのように。そして私たちも苦しみ、悲しんでいる人
たちと共に声を挙げたいと思うのです。
 そんな厳しい暗闇の中で、私たちは羊飼いの立場から、御使の立場に立ち位置を変え、多
くの人たちに、クリスマスの光、主イエス・キリストの到来を宣言したいと思うのです。
 「私たちの目の前に、救い主が、希望がお生まれになった。共に祝おう。共に生きよう。
希望の歩みがこれから始まる。」
 「あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。
これがあなたがたへのしるしである。」(ルカ2:12) 

仙台,教会,プロテスタント,キリスト教,日曜日,礼拝,バプテスト
仙台,教会,プロテスタント,キリスト教,日曜日,礼拝,バプテスト
  • Facebook
bottom of page