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北四番丁通信

 

「北四番丁通信」とは、仙台教会で日曜日ごとに発行している「週報」の巻頭言です。牧師および複数の教会員が執筆を担当しています。

当教会は1955年に仙台市の北四番丁沿い・旧奥州街道近くに設立されましたが、「北四番丁」という地名は、400年以上も前に城下町が造られた当初からの由緒ある地名で、江戸時代は武家屋敷が連なっていた地域でした。

歴史の流れと共に町並みも住む人々もどんどん変わっていきますが、いつの世においても変わることのない真理の言葉を、仙台教会に許されている時間の中で、たゆむことなく宣べ伝えていきたいと私たちは願っています。

ホトトギス

2024年5月26日 一瀬千恵子(教会員)

 5月10日~16日は愛鳥週間でしたが、その夜更け、「キョッコ キョッコッ キョッコッ」と、木片か金属を打つような音が聞こえてきました。ホトトギスです。子どもの頃、野原で木イチゴを摘んでいたとき、ホトトギスが鳴いていたのを思い出しました。何と言っているのだろう、人がしゃべるようにはっきり鳴いているなと感心したものです。

 ホトトギスは初夏にやって来る渡り鳥ですが、古くから、早苗鳥、田歌鳥、勧農鳥とも呼ばれ、豆の種まきや田植えなどの農事のめやすとされてきました。清少納言もホトトギスに関心を示しています。『枕草子』41段では、五月雨の降る頃、なんとかして人より先に初音を聞きたいものだと待っていると、夜深くに鳴きだした、その声が上品でなんとも言いようがないと、賞賛しています。また、友と連れだってホトトギスの声を聞きに出かけた話も記しています(99段)。

 ホトトギスは「春告げ鳥」といわれる一方で、「郭公」とも書かれ、カッコウと同じく托卵性の鳥として忌まわしいイメージも持たれてきました。ウグイスの巣に卵を産み、ウグイスに育てさせるのです。ホトトギスの雛は孵化するとすぐ宿主の卵や雛を巣の外に押し出してしまいます。宿主の母鳥は餌を与え続けて成長させるのです。何と酷い生き方なんだろうと思いますが、ヒトの生き様を振り返ってみずにはいられません。

 2022年ロシアによるウクライナ侵攻。2023年イスラエルによるパレスチナ攻撃。両戦乱において武器を持たない市民が無残に殺されています。避難の末にたどりついたガザのキャンプでは、爆撃のみならず不衛生と栄養失調によって死の危険にさらされています。これらの戦争の根底には他者を攻撃して貪り尽くそうとする欲があると言えるでしょう。ヒトは知性と理性を与えられた存在であるとしても、本能に支配される点ではカッコウやホトトギスと大差は無さそうです。世界の人々がこの人道危機に気をもみながら、どうにかしたいと思っても有効な手段を打てないでいます。せめてNO という態度を示したいものです。 

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